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立体造形ブログ

京都精華大学立体造形研究室のブログです。

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進路のこと、就職のこと。

ひさびさにブログを更新するアシスタント藤川怜子です。
こんにちは。
もうすぐ1回目のオープンキャンパスが6/21(日)にあります。
今年のオープンキャンパスのテーマは、

「学び、進路。」

だそうで、本日パソコンにかじりつき卒業生の進路先をまとめておりました。
100年に一度の不況と呼ばれる世の中のせいか、

「どんなところに就職できますか?」

といった質問が毎年増えています。
自分の進路を決めるうえで学科選び、大学選びは非常に重要な問題ですよね。
受験生にとっては特に大問題だと思います。
それは受験生の問題だけではなく、大学へ決して安くはない学費を工面する受験生のご両親にとっても重要なことだと思います。
オープンキャンパスに参加される方には、

「立体(彫刻)と洋画は就職できない」

と思われてる方が多いので、少し立体の卒業生がどんなところに就職しているのかをご紹介しようかと思います。
ちなみに、なかには就職できないのではなくあえて就職をせずに、アルバイトをしながら美術家を目指し頑張っているものが少なからずいることも忘れないであげてください。



○美術家・彫刻家

(イメージ)

美術家・彫刻家を目指す人は基本的には自分がアーティストだ!
と名乗ってしまえばアーティストです。
しかし、社会的保障や経済的な面で続けることが困難になり、
制作や発表をやめてしまう人が多いという現実も。
アーティストになるには…方法は様々ですが、美術出版社が出している美術手帖の特集本で
「アーティストになる基礎知識」というのがあるので、そちらを参考にしてみてください。

美術手帖「アーティストになる基礎知識①」
http://www.fujisan.co.jp/Product/2196/b/52778/
美術手帖「アーティストになる基礎知識②」
http://school.bijutsu.co.jp/bt/200802/

※本屋さんで購入できます。


○教師

(イメージ)

大学では中学・高校の美術科目の教員免許が取得できるため、教師なる卒業生は多くいます。
今年度も2名の学生が、教師として働いています。
この資格を持っていれば、小学校の美術を教えることも可能です。
また、大学などの非常勤講師・助手などとして働いている人も多数。その場合この資格はいりません。


○映画や舞台の美術

(イメージ)

毎年、2,3名の生徒が舞台や映画、CM、プロモーションビデオの美術さんとして働いています。
仕事はその名の通り、舞台装置を作ったり、劇中に登場する俳優がもつ小物をつくったりです。
卒業生では、(株)宝塚舞台や「ヤッターマン」の美術小物を手掛けた会社(株)京映アーツサンズデコール、
またサザンオールスターズのPVを手掛ける(株)トライ・トライに就職したもの、
松竹衣装㈱の衣装さんとして就職した人も。
東京や大阪で就職する人がほとんどです。


○映像プロダクション・アニメーター・ゲームクリエイター

(イメージ)

我々は立体物(彫刻)を教える学科ですが映像プロダクションへ就職する人が増えています。
さらに、マンガ学部があるせいかマンガを描くのが得意という学生が多くいます。
なので、そういったところへ就職する人は年々増えています。
今年は、なんとあの(株)スタジオジブリに立体造形から就職が決まりました。
その他、㈱WALK、有限会社アニメアール、㈱ゲーム・パブリックなど。


○広告・デザイン会社(デザイナー)

(イメージ)

立体とは一見関係なさそうですが、デザイナーになる人も年に3,4人はいると思います。
広告やパッケージデザインがほとんどです。
多くは独学ですが立体で培った空間の構成力を生かし、立体物となるパッケージの
デザインをしている人もいます。
デザインコースの学生にはない魅力で、デザイン会社にアピールし内定をゲットしています。
京都ならではですが、お坊さんの袈裟をデザインしている卒業生も。
(株)カタチや(株)DNPエス・ピー・テック、㈱加藤太織物株式会社など。

○マネキン会社(造形師)

(イメージ)

造形師としてマネキン会社に就職する人も少なくありません。
アミューズメントパークのフロントの原型を作ったり、名前のとおりマネキンを作ったり、
大学で習ったモデリングの技術が活かせる仕事です。
マネキン会社は「オー!マイキー!」のマネキンを作っている吉忠(株)や
内装デザインも手がける(株)七彩へ就職している人がいます。


○内装・ディスプレイデザイン

(イメージ)

店舗の内装やディスプレイ会社へ就職する人もデザインを仕事に選ぶ人には多いです。
デザインの中でもディスプレイは、空間構成力を問われます。
これらの就職する人には(株)丸善の中のデザイン部や(株)ノミックなど。


○家具職人・インテリアデザイナー

(イメージ)

各学年に1人は家具・インテリアの道へ進みます。
彼らの多くは学生時代、よく木工室で作業をしている人がほとんど。
卒業制作で家族の椅子をつくった学生もいました。
就職先は(株)宮崎椅子制作所や少し違いますが木型つくる(株)増田工業など。

○美術家のアシスタント

(イメージ・写真は牛尾啓三さん)

美術家のアシスタントとして、自身もアーティストを目指しながら働く人も少なくありません。
学生時代に美術家のアトリエにアルバイトや手伝いとして出入りしその後、アシスタントなるケースや、
いきなり専属スタッフとして就職する人も。
現在、彫刻家・牛尾啓三さん・名和晃平さんのスタッフとして活躍する卒業生がいます。


○ジュエリーデザイナー

(イメージ)

ジュエリーに道に進む人も。
大きいものを作るだけが彫刻ではありません。
緻密で細かい作業を得意とする学生も多く存在します。
卒業後すぐに就職する人もいれば、専門学校へもう一度通う人も。
就職先に㈱ケイ・ウノなどがあります。



これはほんの一部です。
美術に関連したもの、多いものをご紹介しました。
この他にも、様々なところで卒業生が活躍していることと思います。
ここでは、紹介しきれなかった職業をもう少しあげてみると、

・和菓子の商品開発 (株式会社 鼓月)
・信楽焼の制作・販売(有限会社 草土)
・カメラマン(写真事務所 クレーブアットピクチャー)
・てすりなどのCADデザイン(株式会社 新高製作所)
・鉄工所(北村鋼芸)

           …etc。

そのほか、接客業を職選ぶ人もいます。
過去にはホテルやアパレルのショップスタッフとして就職した人もいました。
美術館で働く学芸員やギャラリーで働くギャラリスト、養蜂家、さまざまなグッズを商品開発する人も。


いかがでしたか?
オープンキャンパスではもっと詳しくご紹介できると思います!
それでは、ながいながいブログ失礼しました。



藤川怜子
 

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